「ねえねえつなよしつなよしー」

「ん、なーにー




「わたし、のどがかわいたなあ」


「・・・」
「・・・」



「で、なにかオレに持って来い、と?」
「うん!」

「・・・オレンジジュースと烏龍茶、どっち?」
「あいだを取って爽健美茶で!」
「そんなもの、今のうちの冷蔵庫にはないんだよ残念ながら」
「じゃあ麦茶で」
「それもないってば」
「じゃあ、烏龍茶でお願いします綱吉くん!」

「はいはい、じゃあすぐ持ってくるから、ちょっと待ってて」
「わーいありがとうーっ」





「はい、烏龍茶いれてきましたよー」
「ありがとー あ、その可愛いペンギンのコップのほうわたしが使っていい?」
「ああ、いいよ じゃあオレはネズミのほうね」


「ぷはー、やっぱ烏龍茶すきだわー!夏はコレだよね!」
「さっき爽健美茶って言ってたくせに?」
「え、そんなん、これはこれ!それはそれ!」
「あはは、どれがどれだよー」

「とにかく、夏場はキンキンに冷えた烏龍茶に限るの!はいこれ結論!」
「ええ、なんだよその結論て」
「♪せーらあー服ーだかーらー、でーす けえーつろーん!!♪」
「しかもなんか急に歌いだすしー」
「おれさまの美声に酔いなさい」
「何か違う人が混ざってるよ!?」



「そういえば、この部屋なんもないし面白くないねえ ひまだー」
「人の部屋に突然押しかけて来といてそういう事言わないでよー・・」
「あーごめんごめん」
「もう」

「でも、ホントこの部屋何もないよね エロ本とかエロビデオとかさ」
「なっ!? さ、探したの!?」
「さがしたよーベッドの下も押し入れもビデオデッキも全部!」
「な、ひ、ひひひとがいない隙に何てことしてるんだよっ!! ( よよよ良かったそこには隠してなくて!)(引き出しの中って意外とバレないのかな!)」


「でもわたしとしては見つからなくて良かったよ、ちょっと安心した」
「そ、そう?」
「だって彼氏の部屋からそういうの見つけたら、色んな意味で若干ショックだもん」
「そ、そっか・・・( どこならエロ本の隠し場所に一番適してるのか後で山本に聞いておこう)」



「きゃっ、ななな、なにすんのつなよし!発情期!?」
「なにって、抱きついてるだけだよ?」
「な、なんでよ」
「抱きつきたくなったから」


「・・・なんか、恥ずかしい・・・」
「今更だなあ そろそろ慣れようよ」
「でも恥ずかしいものは恥ずかしいのっ」

「何なら、これ以上恥ずかしいことしたりして」
「もう、やめてよー!」
「あはは うそだよ、無理矢理にはしないから安心して?」
「・・・うん」





「ね、つなよしー」
「ん、なーに


「わたしね、恥ずかしいこと、出来ればあんまりしたくはないんだけどさ、」
「うん」


「でも、綱吉となら、綱吉とするのなら、恥ずかしいこと、いくらだって大丈夫 なんだよ」


「・・・ほんと?」
「・・・ほんと」





「じゃあ、とりあえず、」









(やっぱり、山本にエロ本の隠し場所について相談したりしないで、処分してみようかな)
(こんなにだいすきなこのこがいるから、オレはもう全部、どうでもいい)







(初々しさ&爽やかさを目指して挫折。) (07,07,25)